聴くチカラ研究所|4DL Technologies株式会社

リスキリング セールスに技術力? or エンジニアに営業力?

作成者: 荒巻順|2024/01/07 15:00:00

みなさん、こんにちは。
《聴くチカラ研究所》の荒巻順です。ブログへのご来訪、ありがとうございます。

・セールスとエンジニアの役割分担

昔から言われていることですが、IT業界で業績を上げていくためには、「セールスに技術を教える」と「エンジニアに営業を教える」の、どちらが顧客開拓や案件創出に近道なのかという議論があります。

みなさんの社内でもよくある話かと思います。そして、「営業担当」と「技術担当」はどこか噛み合っていないところがある。そんなところで悩んでいるマネージャー陣も多いのではないかと想像します。

これは、職種による《持ち味》の違いでしかありません。営業の方がお客様のことを考えているとか、技術の方がお客様のことを本気で思っているとか、そんな違いは一切ないでしょう。

簡単に言えば、それぞれの職種での出番が異なる。もう少し言い方を変えると、「案件プロセスのタイミングでお客様との関わりの重みが異なる」ということになります。

営業は「案件の芽を出して様々な調整を行い契約に至るまで」のプロセスにいちばんエネルギーを注ぐ。

技術は「案件が要求仕様に対して正常に動作する納品に至るまで」のプロセスにいちばんエネルギーを注ぐ。

・セールスとエンジニアの共通目的

言い方を変えると、「ゼロからイチ(芽を出す)」にするのがセールス。

「イチをヒャク(成果物にする)」にするのがエンジニアかもしれません。

※私は元々営業畑なので、こういう書き方をしていますが、技術屋さんからの異論はあるかもしれませんが、お許しください。

結果的には、ソリューションシステムを通じて、お客様のビジネスの課題解決をするという目的は一緒のはずです。

しかし社内でなにか議論が噛み合わないことも多々あるのが、この両方の職種が持つ特性かもしれません。

・大事なのはセールスのリスキリングによるエンジニアとの相互理解

セールスは「仮説段階で課題解決の可能性を最大化することで、お客様の期待値を膨らませ案件契約につなげたい」と考えます。

エンジニアは「システムとしての前提条件や制約条件がある中で、トラブルなく安定的に稼働することで、お客様の課題解決の現実的な実現性を追求したい」と考えます。

どちらの視点も正しいし、お客様のことを主語に最善を尽くそうとしているのは間違いのない話です。

一般論ですが、案件のスタート地点は、セールスが先かエンジニアが先かという論点で考えれば、これはもう「顧客接点はセールスが優先」という考え方で、ほぼ間違いないでしょう。

セールスは「案件土壌をたくさん開拓したい【量】」、「案件確度を早く立ち上げたい【質】」を常に使命として言行動をします。

言うまでもありませんが、セールス場面で大事なことは【量】を稼ぐことが最重要です。

とにかく開拓をするための畑の面積を作るのが営業の仕事です。

そうなると、案件開拓のための種まきをどのようにするか。別の書き方にすると《お客様を引っかける(お客様の興味のフックを探す)》ためには、《同じ種》を《同じ場所》にまいているだけではダメでしょう。

セールスとして、色々な興味や論点を持っているたくさんのお客様がいる中で、相手に合わせた《種》や《針》を持ちましょうという話です。

・まとめ

IT業界のセールスがどんな《種と針》を持つのか。

これは簡単で、ITを課題解決の手段として設計開発し、システムとして納品運用するのが最終的な仕事ですから、セールスがその納品物に関連する《技術的側面》を理解しているのが、案件契約を獲得するという場面まででいちばん大事だと思います。

そういう意味で《エンジニアに営業力》よりも《セールスに技術力》と言うのが、案件創出への近道だと思います。

お客様の中には、当然技術的な視点を持っている方もたくさんいます。実際の運用をイメージしながら初めの頃からセールスと話す人もたくさんいます。

その時に「その辺はよくわかっていないので、次回はエンジニアを連れてきます」とか「そこは技術部門に確認してご連絡します」とは言わず、セールスとしてしっかりと「技術的観点」に答えられるスキルを身につけておくのが最善ではないでしょうか。

《聴くチカラ研究所》で目指すコンサルティングセールスは「お客様のことを深く知ること」を最重要にしていますが、お客様の観点が「ビジネス」だけではなく「システム・テクノロジー」にあるときにも、対応できるようにセールスも全体像・概要レベルでエンジニア的な学習も必要だと考えています。

 

4DL Technologiesでは、セールスの技術知識の向上の一環として生成AIを自在に使える人材を増やすことを目指しています。

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