聴くチカラ研究所|4DL Technologies株式会社

DXを専門とする法人営業になる

作成者: 荒巻順|2024/01/14 15:00:00

ICT業界の法人営業としてお客様にDXを提案するという使命があるとします。今後の自分のキャリアを考える中で「法人営業」として更に付加価値の高い人材を目指すことを、《B2Bコンサルティングセールス》という切り口に言い換えて書いていきたいと思います。

みなさん こんにちは、《聴くチカラ研究所》の荒巻順です。ブログへのご訪問、ありがとうございます。



・営業は潰しの効く職種?

営業職は《一般的》に潰しの効く仕事と言われます。

どんな会社でも売上を取ってこないことには経営は成り立ちませんので、営業部門は一般的には花形部署とも言われます。

そして、求人情報などをみても《営業人材求人》は常に求人のトップにくることが多いことからも、営業スキルを持っていればどこでも飯が食えるという見方もできますね。

また、ビジネスの根本である《お客様》との関わりを理解しているのは、どの部署に異動しようとも必ず活きてくる経験と言われることも多いでしょう。

・これからの時代をどう考えるか

潰しの効く職種としての《一般的》な営業職を《汎用的》な職種という言葉に置き換えてみたらどうでしょう?

《汎用的》とは《さまざまな用途や分野に用いることができる》と言う意味です。便利な存在ですよね。機械で言えば、ちょっと先端のアタッチメントを取り替えるだけで何でも作ってくれる万能選手です。

だからこそ潰しが効くということなのですが、逆な意味で考えれば《汎用 = パターンがある = 置換えできる = 変わりがいる》と言う意味にも繋がります。

そして、その先にあるのは《省人化 = 機械化》という流れです。営業の世界で言えば《オンラインセールス》ということになります。

つまり、《営業は潰しが効く》なんて通り一遍の話を真に受けてあぐらをかいていると、いつのまにか機械に置き換えられる時代が来ていると言うことになります。

いや、お客様のニーズを聞き出すのは人間の仕事だなんて思っているのは大間違いですね。

お客様の欲しいモノは過去の購買データや、類似状況のデータからAIが自動で《お勧め》してくれる世界がB2Cに来ているのはご存じの通りです。

B2Bの法人営業にその世界が来ないなんて思っているのは、極楽とんぼの典型かもしれません。


・営業職における専門性とは

では、機械に置き換えられず、あなたじゃないとダメ、あなたしかできない、といわれる営業担当者になるためにはどうしたらいいのか?

これは簡単な話で《専門性》をどれだけ磨くのか。そして、その《専門性》が時代に即し、お客様の利益を最大化するために尖っているかです。

二本目のブログ《洞察力を磨こう》で書きましたが《本質を見抜くチカラ》こそ《専門性》として磨くべきことです。
https://insight-lab.4dlt.com/20240101/reskilling_lets-hone-our-insight

前回書いたどんな場面の営業でも使える《ポータブルスキル》の最右翼は、私はこの《本質を見抜くチカラ = 洞察力》だと考えています。

・専門性の落とし穴

しかし、この《本質を見抜くチカラ》を磨くに当たって、落とし穴を判ってこその《専門性》となると思います。

では、落とし穴とは何か?

判りやすい話を書くと私たちコンサルタント業界でよく使う肩書きが「経営コンサルタント」という名称です。皆さんもよく見聞きすると思います。

もしも、今度そういう肩書きの名刺をもらったら「経営コンサルタントとして何がご専門ですか?」と言う質問をしてみて下さい。

その時に「経営全般ですね」とか「経営に関してならなんでもコンサルティングします」なんて人だとしたら、99.999%売れていないエセコンサルタントと断言できます。

経営のアドバイスをするなんて言う中で、業種によって中身は異なりますし、規模によって打ち手は変わりますし、業務という意味ではマーケティングや技術開発、財務会計と人事労務は全く異なるノウハウです。

そんな物を全部持ち合わせるスーパーマンは世の中にいません。いたら紹介してください(笑)

話を戻します。

《専門性》を持っている人は《自分の得意分野》をしっかり言いきれる。そして、それ以外は《判っていない可能性がある》ことを断言できる人です。


・DXを例に考えてみましょう

ICT業界の法人営業として《専門性》をもって、お客様の利益最大化を実現し、自社の利益をしっかりと確保し、営業チームの中で一目置かれる様になるのはどうしたらいいのか?

結論は簡単で、

その得意分野は《お客様のビジネス》を主語にしているか。

その得意分野は《時代の流れに沿った競争力》を実現できるか。

その得意分野は《ビジネスとしての普遍性》を持っているか

この3つだけだと思います。

例えばICT業界として《Digital Transformation(DX)》と言うのがここ5~6年のメインテーマになっていますが、あなたは《私はDXでお客様にお役に立てるスペシャリスト》と言いきれますか?

DXの本質ってどこにあると思いますか?

そこが言いきれる、そしてお客様を導ける人がICT業界の《専門性》をもって、これからの生き残りと引く手あまただと思います。

・まとめ《ICT業界の法人営業としての専門性は》

《Digital Transformation》の本質は《Digital》にあるのか?《Transformation》にあるのか?

考えてみたことありますか?

Digitalは手段です。デジタル化というのが、新しいテクノロジーのという時代の流れの中でフォーカスされているだけです(ちょっと極論ですが)。

DXの本質は《Transformation》です。

お客様のビジネスを《変革》することが本質であり、そのための手段として技術的に発展しているデジタル技術を使いましょうという話です。

ということは、ICT業界の法人営業として持つべき専門性は《Digital = 商品サービス》ではなく《Transformation = 経営の何を変革させるのか》という経営視点をDigitalで実現するという部分でしょう。

そして《変革》する分野をどこに置くかです。

私に任せて貰えればなんでもデジタル化できますなんて風呂敷拡げるとしたら、DXが専門分野ですなんて名乗るのはちゃんちゃらおかしい《一般的》な法人営業だと思います。

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