みなさん こんにちは、4DL CTOの荒巻智隼です。
前回は顧客プロファイルをどのようにChatGPTと作っていけるのかという内容でした。
今回のテーマは「顧客データを分類するためのセグメンテーション戦略の提案」です。
データの作り方ではなくその整理ということになります。
記事の最後ではセグメンテーションをChatGPTにやってもらうことが出来るかも試してみましょう。
・顧客セグメンテーションの重要性
・ChatGPTを活用したセグメンテーション
・生成AIを活用したセグメンテーションの留意点
・まとめ
セグメンテーションとは、市場を構成する顧客を、共通する特性や行動パターンを基に、いくつかの同質的なグループに分割するプロセスを指します。その目的は、各セグメントの特徴やニーズを深く理解し、それぞれに最適化されたマーケティング戦略を立案することにあります。
セグメンテーションの重要性は、以下の2点に集約されます。
1.顧客ニーズに合わせたマーケティング施策の立案
セグメンテーションを行うことで、各セグメントの顧客が求める商品やサービス、価値観、ライフスタイルなどを詳細に把握することができます。この情報を基に、セグメントごとに最適化された商品開発、価格設定、プロモーション、流通チャネルの選択などのマーケティング施策を立案することが可能になります。これにより、顧客満足度の向上と長期的な関係構築を図ることができるのです。
2.効果的な資源配分による収益性の向上
セグメンテーションは、限られた経営資源を最も効果的に活用するための指針を提供します。各セグメントの規模や成長性、収益性などを評価することで、企業は優先的に取り組むべきセグメントを特定し、そこに資源を集中的に投下することができます。これにより、無駄な投資を削減し、収益性の高いセグメントからより多くの利益を獲得することが可能になります。また、セグメントごとの収益性を継続的に監視することで、市場の変化に迅速に対応し、資源配分を最適化し続けることができるのです。
セグメンテーションは、顧客理解に基づくマーケティング戦略の立案と、効果的な資源配分による収益性の向上を実現するための重要なプロセスです。企業がセグメンテーションを積極的に活用することで、激化する市場競争の中で優位性を確立し、持続的な成長を実現することができるでしょう。
では実際に仮想顧客データを作ってみて、分ける作業やってみてもらいましょう
顧客ID |
年齢 |
性別 | 年収(万円) | 職業 | 居住地 | 購入商品カテゴリ |
1 | 28 | 男性 | 450 | 会社員 | 東京都 | 電化製品、書籍 |
2 | 45 | 女性 | 350 | 公務員 | 神奈川県 | 食品、日用品 |
3 | 62 | 男性 | 800 | 経営者 | 大阪府 | 高級品、ゴルフ用品 |
4 | 33 | 女性 | 550 | 弁護士 | 東京都 | 旅行、美容品 |
5 | 51 | 男性 | 600 | 医師 | 愛知県 | 車、腕時計 |
6 | 39 | 女性 | 400 | 教師 | 福岡県 | 子供用品、服 |
7 | 25 | 男性 | 300 | フリーター | 北海道 | ゲーム、漫画 |
8 | 57 | 女性 | 500 | 主婦 | 京都府 |
ちなみにこの仮想顧客データはClaudeに作ってもらいました!最近試す意図もあって、複数のAIチャットサービス使ってみています。
本題に戻します。
次の指示をしてみました
年齢、性別、年収、職業、居住地、購入商品カテゴリを基にセグメンテーションを行い、それぞれのセグメントの特徴を説明してください。
このような返答が返ってきました。
ChatGPTが出力したセグメンテーション結果を見ると、顧客データを年齢、性別、年収、職業、居住地、購入商品カテゴリを基に4つのセグメントに分類していることがわかります。
これらのセグメンテーション結果は、顧客のニーズや行動を理解し、それぞれのセグメントに適したマーケティング戦略を立案するための重要な情報を提供してくれます。
例えば、セグメント1に対しては、利便性や自己実現に訴求する商品やサービスを提案し、セグメント2に対しては、高級感やステータスを強調するアプローチが効果的でしょう。セグメント3と4に対しては、日常生活の質の向上や家族との時間を大切にするメッセージを発信することで、顧客との関係性を深めることができるかもしれません。
このように、ChatGPTを活用したセグメンテーション分析は、顧客理解を深め、的確なマーケティング施策を立案するための強力なツールとなります。データの質を高め、専門家の知見を取り入れながら、セグメンテーションの精度を高めていくことが重要だと言えるでしょう。
今回はテキストで入れてみましたが、有料プランではこれをエクセルの情報で投入する事も出来ます。
そうすればもう少し、多い情報量でも対応を検討出来るでしょう。
ChatGPTの処理はある意味ブラックボックスだということはそれも留意点として、入力前のデータとプロンプト、入力後の検証などについて考えてみましょう。
まず入力前のデータの質はとてもとても大事なものとなります。間違ったデータが入ってたらよくないです。例えばアンケート結果だと、てきとーな入力の塊になっていたり、もしくは顧客でない方々の情報の塊になっているといくら分析を行ってもそれは、自社にとって役立てづらい情報になってしまいます。
これは、プロファイルテンプレートの時点で項目としても制御できる部分もあると思います。
またプロのマーケターに頼る部分でしょうし、そこもどんな層にどのようにアンケートを取ればよいのかとプロに聴く前の整理で生成AIに聴いてみるのもいいかもしれません。
またプロンプト。これもとても大事です。
どんな切り口で、どんな目的が欲しくてどんな結果の為に欲しいのか整理してみましょう。
プロンプトエンジニアリングについて ← 過去記事にも書いてます!
分かりやすく伝える事でよりよい出力を得やすくなります。
おそらく特定の要素にしたがって、収集した情報であればその特徴が情報の項目にも表れてくるかと思います。そこからなんとなくいい感じの方向性でセグメンテーションもしてくれるでしょう。
しかしもう一段深い情報もしくは、自分の検討しきれていない情報の中で検討するのであれば、こちらの要望はとりあえず伝えてみましょう。
また、おまけの効果としてそういった情報入力作業が頭の整理になったりするので個人的にはおすすめです。
入力後の検証も大事です。
例えば第三者が行ったタスクに対してチェックをする事があるかと思いますが、それと同様です。
その情報を使う前提でChatGPTを使っているのですから、指示によっては大量にあつまった情報をいかに有効に使うのか、検証で肝になってくるでしょう。
また生成AIチャットサービスのいいところは、そこからディスカッションが出来ることです。思う存分議論をしてみましょう。
いかがでしたでしょうか、セグメンテーションで活用できそうかもと感じて頂く事できたでしょうか?
また、今回投入した情報は比較的匿名性もあるようなレベル感だと思います。ですのである程度加工したデータを投入することで安心も出来たりするでしょう。また最近のアップデートで学習させないチャットもしやすくなったと思います。
色々思考錯誤してみてください。
また異なる使い方としては、時系列の前後でセグメンテーションの比較、結果の比較という事にも使えるでしょう。
是非活用について気になったら是非弊社までお問い合わせください!お気軽にご連絡ください!
4DLでは活用の支援だけでなく、生成AIも営業場面での活用にお悩みの場合などお気軽にご連絡いただければ相談に乗れますのでお気軽にどうぞ!