聴くチカラ研究所|4DL Technologies株式会社

Copilotのテンプレだけでアカウント分析をしても、ライバルとの競争戦略には勝てない! ──人間とAI双方の問いの設計が、提案の質を変える

作成者: 荒巻順|2025/09/21 23:00:00

Copilotは使えている。でも、“勝てる提案”が生まれていない

Microsoft 365 Copilotは、多くの企業の営業現場で既に稼働を開始していることでしょう。

「訪問先企業の最新ニュースを要約」「議事録から次のアクションを抽出」「提案書のPowerPointをきれいに整形」──こうした業務は、Copilotの登場で確かに効率化されました。

しかし、営業企画やソリューション推進のマネジメント層である皆様は、内心こう感じてはいないでしょうか。

「現場の作業時間は短縮された。しかし、肝心の提案の質が上がっていない」

「顧客の懐に深く入り込むような、戦略的なアカウントプランが出てこない」

「結局、エース営業の“属人的なスキル”に頼る状況は、何も変わっていない」

その停滞感の正体は、現場のリテラシー不足ではありません。

原因は、組織としてCopilotを「便利な作業代行ツール」としてしか扱えず、競合に打ち勝つための“問いの設計”ができていないことに尽きます。

現場が「勝てる提案」を生み出せない最大の理由は、AIに“何を問うべきか”という設計図が組織として存在していないからです。

本記事では、この構造的な課題を解き明かし、営業部門全体の提案力を底上げするための具体的な処方箋を提示します。

みなさん こんにちは《聴くチカラ研究所》の4DL Technologies株式会社CCO荒巻順です。ブログへのご訪問、ありがとうございます。

目次


  1. Copilotの標準テンプレート活用では、アカウント攻略に必要な深さは生まれない
  2. 営業企画やソリューション支援部門が「Copilot支援の壁」に直面している
  3. 人間とAI“双方の問いの設計”が、提案力と顧客信頼の起点になる
  4. ANT-B0/B1は、属人化した提案力を“再現可能な営業設計資産”に変える
  5. まとめ|営業企画が問いを設計できれば、営業はCopilotで“勝てる提案”を作り出せる

1.Copilotの標準テンプレート活用では、アカウント攻略に必要な深さは生まれない

 

Copilotに標準搭載されているテンプレートプロンプトや、AIが生成後に示唆するサジェストプロンプト。

これらに商材名や業界名、顧客名を流し込むだけで、一見もっともらしい資料が数分で完成します。しかし、そのアウトプットで、厳しい選定の目を潜り抜け、受注を勝ち取ることはできるでしょうか。

答えは、否です。なぜなら、汎用的なテンプレートから生まれる提案は、表層的で、どこか他社と似通ったものにならざるを得ないからです。

本当に顧客の心を動かし、パートナーとして選ばれる提案とは、以下のような問いから生まれます。

  • 「顧客がまだ言語化できていない、業界の構造的な課題は何か?」
  • 「その課題に対し、我々のソリューションは、顧客のどの部門の、誰の評価指標(KPI)に貢献できるのか?」
  • 「競合が提示するであろう解決策の、さらに一歩先を行く“切り口”は何か?」

これらは、単純な情報入力では決して導き出せない、深い洞察を必要とする問いです。

アカウントごとに異なる状況を分析し、仮説を構造化し、勝利へのロジックを組み立てる──この“問いを設計する力”こそが、現代の法人営業に求められる中核スキルであり、多くの組織で決定的に欠けているものなのです。

 

2.営業企画やソリューション支援部門が「Copilot支援の壁」に直面している

 

「結局、提案資料の中身はコピペの焼き直しじゃないか」──そんな現場のぼやきが、AI活用の真の壁を物語っています。

「Copilotって、結局何に使えばいいんですか?」営業の現場から、こうした漠然とした質問が、いまだに皆様の部門に寄せられてはいないでしょうか。

一方で、現場からは「提案作成は楽になったけど、提案の中身そのものは変わらない」という、もどかしい声も聞こえてくるはずです。

この状況は、営業企画やソリューション支援部門が、その本来の役割を果たしきれていない現実を映し出しています。

皆様の本来のミッションは、単なるツール利用の推進ではなく、“勝てる提案の設計を支援する”ことにあるはずです。

しかし、Copilotという強力な武器を手にしながら、その使い方を「標準テンプレートへの入力」という戦術レベルでしか伝えられず、部門全体の提案力を引き上げる「戦略レベルの仕組み」にまで落とし込めていない。

これが、今まさに直面している「Copilot支援の壁」の正体です。

 

3.人間とAI“双方の問いの設計”が、提案力と顧客信頼の起点になる

 

優れた提案は、常に優れた「問い」から始まります。

それは、顧客のビジネスを深く理解し、自社のソリューションを熟知し、そしてそれらを結びつける独自の視点を設計する、極めて知的なプロセスです。

Copilotがその真価を最大限に発揮するのは、このプロセスにおける「思考の壁打ち相手」になった時です。

人間が立てた仮説(問い)に対し、AIが多角的な視点や想定外のデータを返し、それを受けて人間がさらに思考を深め、次の問いを立てる。この人間とAIの対話サイクルこそが、提案に深みと独自性をもたらします。

私たちの提供するANT-B0は、まさにこの体験を組織にインストールするためのプログラムです。

Copilotに答えを“作業”させるのではなく、Copilotと共に“問いを考える”。このマインドセットの転換を経験することで、営業支援部門には、単なるツール管理者ではなく、「提案を設計する文化」が初めて芽生えるのです。

 

4.ANT-B0/B1は、属人化した提案力を“再現可能な営業設計資産”に変える

 

ANT-B0が、Copilotを「考えさせる道具」として再認識するマインドセット変革の入り口であるならば、ANT-B1は、そのマインドセットを具体的な「仕組み」へと昇華させるプロセスです。

ANT-B1では、皆様の部門が中心となり、Copilotに標準搭載されている汎用的なテンプレートとは一線を画す、自社独自の戦略的なプロンプト設計テンプレートを構築します。

これは単なる文章の雛形ではありません。トップ営業の思考プロセスを構造化し、誰もが質の高い仮説構築を行えるようにする、いわば“再現可能な営業設計資産”です。

これにより、営業企画部門の提案支援力は、個人のスキルへの依存から完全に脱却します。

そして、再現性と展開性を持つ「AI戦略設計機能」へと進化を遂げるのです。単なるプロンプトの型を教える研修ではありません。ANTは、問いの構造ごと設計できるようにする“営業部門の思考OS”です。

 

5.まとめ|営業企画が問いを設計できれば、営業はCopilotで“勝てる提案”を作り出せる

 

結論は明確です。Copilotは、現場の担当者が「操作できる」だけでは、営業成果に結びつきません。提案の質を本質的に引き上げる“問いの設計”が組織として実装されて、初めて意味をなします。

これからの法人営業において、顧客からの信頼を勝ち取り、競合との差別化を図る源泉は、もはや“商材の知識”や“競合比較”ではありません。

それは、AIという知性を活用し、「顧客自身も気づいていない課題を、いかに深く問い直せるか」という能力にかかっています。

ANTシリーズは、貴社の営業企画・支援部門を、その中核を担う“提案構造設計のエンジン”へと変革させる、唯一のAI活用研修です。

“問いから始まる営業文化”を、貴社の現場にも。私たちと一緒に、その第一歩を踏み出してみませんか。

MS365 リセラーの皆様に

Microsoft 365 Copilotの導入支援、誠にお疲れ様です。貴社の尽力により、多くのお客様がAI活用の第一歩を踏み出されていることと存じます。

しかしながら、導入後、『ライセンスは提供したが、お客様の現場での活用が思うように進まない』『操作研修は完了したが、投資対効果(ROI)について厳しい声が聞こえ始めた』といったお悩みはございませんか?

本記事で論じてきた「便利だけど、何も変わらない」という壁は、お客様が直面する共通の課題であり、同時にリセラーの皆様にとっては、お客様との関係をより深化させる絶好のビジネスチャンスです。

私たちが提供する『ANTシリーズ』は、まさにこの壁を打ち破るために設計されたプログラムです。

単なる操作研修では決して届かない、『思考の変革』と『現場の自走』を実現し、お客様のCopilot投資を真のビジネス価値へと転換させます。

例えば、今回の記事に書かせていただいた「BtoBコンサルティングセールスをMS365 Copilotで変革していくか!」と言うような場面です。

ANTシリーズを貴社のサービスラインナップに加えていただくことで、ライセンス販売や初期導入に留まらない、高付加価値なアップセル商材としてご活用いただけます。

お客様のDXを成功に導く真のパートナーとして、競合他社との圧倒的な差別化を図りませんか?

ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一度、私どものパートナープログラムについてお話をさせていただけますと幸いです。お客様の成功を共に支援できることを楽しみにしております。