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5月 4, 2025
3 min read time

オフィスのチームDXを生成AIで進める:BtoBセールスマネージャーがCopilotを活用して顧客の「事業課題」を見抜く方法

Copilotを 活用して お客様の 「事業課題」を 見抜く

 

大手企業の法人営業部門でマネジメントをされている皆さん、「MS365 Copilot、導入されたけど、正直どう使えばいいのか分からないし、部下にもどう指示すればいいか…」なんてお悩みではありませんか?

特にアカウント企業の戦略を立てる際の情報収集、手作業だと時間がかかるし、部下の報告に偏りがあるのも気になりますよね。

「AIが誤った情報を出すかも」という不安や、「本当に営業で使えるの?」という半信半疑な気持ち、よく分かります。

今回のブログでは、そんな管理職の皆さんが「Copilotを味方につけて、効率的に案件創出の作戦を立てる」ことに焦点を当て、その具体的な方法を分かりやすく解説していきます。

みなさん こんにちは《聴くチカラ研究所》の4DLの荒巻順です。ブログへのご訪問、ありがとうございます。

 

目次

 

1.Copilotで情報の海を泳ぐ:営業作戦に使える業界・地域動向を見抜く方法

  • 「知ってるつもり」からの脱却
  • 情報過多時代の羅針盤
  • Webモードを使いこなす

Copilotで情報の海を泳ぐ:営業作戦に使える業界・地域動向を見抜く方法

アカウント企業を担当していると、どうしても日々のやり取りや過去の案件情報に意識が向きがちです。

もちろんそれは重要ですが、お客様を取り巻く「外部環境」の変化を見落としていませんか? 業界全体のトレンド、競合の動き、地域経済の動向など、こうした情報は、お客様自身も気づいていない潜在的な課題や新たなビジネスチャンスの「兆候」を含んでいます。

しかし、これらの膨大な情報を手作業で集め、読み込み、分析するのは非常に骨が折れる作業です。

ここで頼りになるのが、MS365 Copilotです。特に「Web」モードを使えば、最新のインターネット上の公開情報(ニュース記事、業界レポート、IR情報など)を横断的に検索し、要約してくれます。

あなたの部下が特定の情報源や過去の経験にとらわれがちな一方で、Copilotは「情報の海」全体から客観的に情報を拾い上げてくるため、偏りのない、幅広い視野で状況を把握する手助けとなります。

例えば、「担当顧客の〇〇業界における、直近1年の脱炭素への取り組みに関するニュースを要約して」といった具体的な問いかけから、お客様の経営課題に繋がる糸口を見つけ始めることができます。この効率的な情報収集こそ、法人営業部門の変革の一歩となるのです。

 

2.Copilotに聞いてみよう:お客様を知る“仮説プロンプト”の作り方

 

  • 分析は「問い」から始まる
  • 公開情報ベースの制約を逆手に
  • “思考の壁打ち”としてのAI

Copilotに聞いてみよう:お客様を知る“仮説プロンプト”の作り方

「情報収集はできた。でも、これをどう営業に活かせばいいの?」――そんな疑問を感じたことはありませんか?


Copilotなどの生成AIを活用する次のステップは、集めた情報をもとに顧客企業の“本質的な課題”を見抜く力を養うことです。そのために有効なのが「仮説プロンプト」の活用です。

たとえ会社の方針などでCRM等の内部情報をAIに直接入力できない場合でも、公開情報をベースに十分意味ある分析は可能です。

重要なのは、AIに単なる検索結果の要約を求めるのではなく、「分析」や「示唆出し」を促すような問いかけをすることです。

例えば、次のようなプロンプトを試してみましょう。

事業課題をAIで仮説として考えるプロンプト例
  • 「〇〇業界の直近3年間の動向や、△△地域の経済状況などの公開情報を踏まえて、〇〇(顧客名)のような企業が現在直面している、あるいは今後直面しうる潜在的な事業課題を3つ仮説として挙げてください。」

  • 「挙げた課題それぞれについて、〇〇社の△△部門(例:営業部、経営企画部など)にどのような影響を及ぼす可能性があるか、公開情報を根拠に示唆を出してください。」

  • 「同業他社や類似規模の企業に見られる最近のトレンドや意思決定の傾向と比較して、〇〇社の立ち位置についてAI視点で洞察を述べてください。」

このような問いを投げかけることで、AIは学習データや公開情報をもとに、思考の“補助線”となるような兆候や仮説を提示してくれます。

もちろん、生成AIの出力はあくまで「仮説」であり、すべてが正しいとは限りません(いわゆる“ハルシネーション”のリスクもあります)。だからこそ重要なのは、出てきた内容をそのまま鵜呑みにせず、「検証すべき仮説」として扱う姿勢です。

Copilotは、あなたの洞察力を深めるための“壁打ち相手”として活用すべき存在です。情報を集めるだけで終わらず、「意味づけ」や「課題の仮説化」に一歩踏み込むことで、営業の提案精度は格段に高まります。

 

3.案件創出を加速させる!Copilotが変えるチーム営業と提案活動の未来


  • チーム全体の情報レベル向上
  • 提案準備の劇的効率化
  • 「チームDX」を体現する課長へ

案件創出を加速させる!Copilotが変えるチーム営業と提案活動の未来

あなたがCopilotを使って外部情報から顧客の仮説を立てられるようになれば、それをチームにどう共有・展開するかが次の鍵です。

Copilotで要約・分析した情報をチームメンバーに共有することで、メンバーは短時間で顧客の外部環境に関する深い洞察力を得ることができます。

これにより、チーム全体の情報収集の偏りが是正され、お客様との会話の質を底上げすることが期待できます。これは、まさに課長として推進したいチームセールスの基盤強化です。

さらに、Copilotは提案活動そのものも変革します。

集めた情報や立てた仮説を元に、Copilotに「この情報と仮説を踏まえて、お客様への初回ヒアリングで確認すべき点を5つリストアップして」「〇〇(顧客名)のWebサイト情報と、先ほど分析した業界動向から考えられる、当社ソリューションで貢献できそうな領域について、提案のアウトラインを箇条書きで作成して」といったお願いをすれば、提案準備のスピードが劇的に向上します。

会議資料や上長への報告書作成も、Copilotが要約やドラフト作成をサポートしてくれるため、人材育成やマネジメントに割ける時間が増えるでしょう。

Copilotをこのように活用し、チームで情報共有や提案準備を効率化していくプロセスこそ、課長として体現するチームDXです。

部下にとって、新しいツールを使いこなし、具体的な成果に繋げるあなたの姿は、何より説得力のあるリスキリング推進のメッセージとなります。

「うちの課長、Copilotでこんなこともやるんだ!」と、チーム全体の非エンジニアの付加価値向上の起爆剤となるはずです。

 

4.まとめ

MS365 Copilotは、単なるOffice操作の補助ツールに留まりません。

特に私たちBtoBセールスにとっては、お客様の本質を見抜くチカラ、すなわち洞察力を強化し、案件創出を加速させる強力なパートナーとなり得ます。今日の要点を3つにまとめましょう。

  • CopilotのWebモードで、効率的に外部のマーケティング情報や業界・地域動向を収集・要約できる。
  • 集めた情報から、お客様の潜在課題を示す仮説プロンプトを投げかけ、コンサルティング力の基盤となる洞察を深める。
  • Copilot活用をチームで共有し、チームセールス全体の情報レベルと提案活動のスピード・質を向上させ、付加価値の高い人材集団を目指す。

「AIだから不安」という気持ちから、「AIをどう使いこなそうか」という前向きなマインドセットへ。

Copilotはあなたの、そしてチームの聴くチカラと分析力を拡張し、これまで見えなかったお客様のビジネスの「事業課題」を捉える手助けをしてくれます。

まずは「公開情報から〇〇について教えて」といった簡単なプロンプトから試してみてください。きっと、あなたの営業活動に新しい視界が開けるはずです。

Copilotのような生成AIをビジネスの「武器」として使いこなし、お客様への提供価値を最大化するためには、ツールの操作だけでなく、複雑な情報を整理し、論理的に思考するプロンプトデザインの考え方や、戦略的なフレームワークへの理解も不可欠です。

まさに、非エンジニアがAIを駆使して複雑なビジネス課題を解決に導く能力、これこそがリスキリングの核心であり、法人営業部門の変革には欠かせません。

4DL Technologies株式会社のリスキリングサービス《ANT-B1》は、Copilotを含む生成AIを、単なる作業効率化ではなく、あなたのコンサルティングセールス能力やチームセールスにおける戦略立案能力を高めるための「思考ツール」として使いこなすための体系的なトレーニングを提供します。

お客様のビジネス課題解決に繋がる、付加価値の高い提案を生み出す力を、私たちと一緒に磨きませんか? 詳細はこちらでご確認いただけます。

4DL Prompt Design ANT-B1