ICT業界における法人営業は、急速なデジタル化と顧客ニーズの変化に直面しています。
「モノ売り」から「コト売り」へのシフトは、単なるトレンドではなく、生き残りをかけた必要不可欠な戦略変更です。本記事では、なぜこの変化が求められるのか、どのようにして「コト売り」が法人営業の質を変えるのかを、具体的な事例と共に探ります。
みなさん こんにちは《聴くチカラ研究所》の荒巻順です。ブログへのご訪問、ありがとうございます。
1. 法人営業が“モノ売り”から脱却しないといけない理由
・顧客ニーズの進化への適応
・競争優位性の確保
・長期的な顧客関係の強化
顧客の求める価値は、単なる製品の提供を超え、その利用による成果や体験へと移り変わっています。
例えば、顧客がITインフラを更新する際には、単に最新のハードウェアを求めるのではなく、その導入によってどれだけ業務効率が向上するかが重要視されます。法人営業はこのような成果提供者へと変化する必要があり、それには製品知識だけでなく、顧客のビジネスプロセスを深く理解し、カスタマイズされたソリューションを提案する能力が求められます。
2. “コト売り”はライバルと比較されない商談になる理由
・サービスのカスタマイズ
・顧客固有の価値提供
・継続的な関係構築
「コト売り」によって、法人営業は競合との比較基準を製品の機能や価格から顧客に与える独自の価値へと移行します。
例を挙げると、特定の業界向けにカスタマイズされたソフトウェアソリューションを提供することで、顧客の特定の課題を解決し、その結果として顧客企業の生産性が大幅に向上したケースがあります。
このような提案は、他の一般的な製品とは一線を画すもので、顧客にとって明確な選択の理由となります。
3. “コト売り”が生みだす“お客様がお客様を紹介”してくれる理由
・高い顧客満足度
・強い信頼関係の形成
・口コミによる自然な宣伝
顧客満足度が高まると、その経験を他の潜在的な顧客に伝えたくなるのは自然なことです。
例えば、ある企業が提供するクラウドベースのデータ分析サービスが、顧客企業にとって大きな時間節約とコスト削減をもたらした場合、その顧客は同業他社に対して積極的にそのサービスを推薦することが多いです。この自然な紹介は新規顧客獲得の効果的な手段となり、営業努力を大きく削減します。
4. 法人営業の付加価値は“モノ”を動かすことではない理由
・ソリューションの共創
・顧客のビジネス成長への貢献
・持続可能なパートナーシップの構築
顧客と共に新たな価値を創造することが、現代の法人営業に求められる最も重要な役割です。
たとえば、顧客企業の持続可能な発展を支援するために、エネルギー効率の高い技術ソリューションを提供し、その導入による長期的な経済的・環境的利益を明確にすることができます。このようなアプローチは、単に製品を販売する以上の関係を築き、顧客のビジネス成功をサポートします。
5. まとめ
「コト売り」へのシフトは、法人営業の未来を形作る決定的な動きです。
これにより、顧客との深い信頼関係を築き、持続可能なビジネスパートナーシップを構築します。製品を超えた価値提供によって、法人営業は顧客のビジネス成長に貢献し、その過程で自社のポジショニングも高めることができます。
価値提供は、最終的にはお客様がお客様を紹介してくれるサイクルに入ります。そして、営業活動視点での効率が確実に向上します。言い方を変えると「楽に付加価値のある仕事が増える」ということです。
それを更に裏返すと「あなたの会社からの評価が上がる」ことにも繋がります。
販売数や契約数を追いかけ続ける営業人生を続けるのか。
自分の「法人営業としてのあり方」を見直すキーワードとして「モノ売り方からコト売りへ」という記事として読んでいただけたら嬉しいです。
自分の人生を「どうありたいのか」というのは、変化すべきことを徹底的に切り替えるという一見矛盾した話に繋がるコトもあります。
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